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第6話  

作者: リンフェイ
内海唯花は笑って言った。「あなたの従兄は彼女がいるじゃない。彼を紹介してどうするのよ?結婚手続きはもう終わったんだから、後悔しても遅いでしょ。ただこのことは秘密にしてちょうだい、お姉ちゃんが本当のことを知ったら悲しむから」

 牧野明凛「......」

 彼女の親友は、とても勇ましい人だ。

 「小説の中の女主人公はいつも大金持ちとスピード婚するけど、唯花、あなたの結婚相手もそうなの?」

 そう言い終わると、内海唯花は親友をつつき、笑って言った。「うちの店にある小説、あなた何回読んだのよ?夢なんか見ないでよね。そんな簡単に玉の輿に乗れるわけないでしょ。お金持ちがそこらへんに転がってると思ってる?」

 牧野明凛は親友につつかれた場所をさすり、彼女が言っていることはその通りだと思った。彼女はかすかにため息をついた後、また尋ねた。「あなたの旦那さんが買った家はどこにあるの?」

 「トキワ・フラワーガーデンよ」

 「あら、良い場所じゃないの。あそこの環境は良いし、交通も便利だしさ。この店からもそんなに遠くないし。旦那さんはどの会社で働いてるの?東京で家を買えるくらいだし、トキワ・フラワーガーデンはお金持ちが買えるのよ、旦那さんの収入はきっと高いに決まってるわ。毎月のローンはいくら?あなたもローンのお金を出す必要があるの?」

 「唯花、もしあなたもローンを払う必要があるなら、不動産権利書にあなたの名前も付け加えなきゃ。じゃないと損しちゃうでしょ。こう言うのはあまり聞こえがよくないけど、もしあなたたちが喧嘩でもして離婚することになったら、その家は彼のものだし、あなたには家の権利がなくなるのよ」

 内海唯花は親友の瞳を見つめ言った。「あなたの考えって私の姉とほぼ一緒よね。家は彼が一括で購入したから、ローンを返済する必要ないのよ。私は一円も出してないわ、不動産権利書に私の名前を加えるなんてできないわよ」

 牧野明凛は「夫婦間の仲が良いなら、まあ問題はないんだけど」と言った。

 内海唯花はふと思い出した。彼女の姉が住んでいる家は義兄が結婚する前に購入したもので、今も毎月ローンの返済をしていた。内装の費用は姉がお金を出したのだが、不動産権利書には姉の名前は書いていなかった。唯花は義兄がいつも姉に金を使うだけで、能力がないと責めていることを思い、心配になった。

 日を改めて姉に注意しなければと思った。

 内海唯花は夜遅くまで店を開けていて、閉めるのは夜十一時だ。

 牧野明凛の家は店からとても近いし、夜はまた親戚がご飯に誘ってきたので内海唯花は彼女を先に帰らせた。

 店を閉めて、内海唯花はポケットからバイクの鍵を取り出し、電動バイクのところまで歩いていった。

 彼女は電動バイクに乗って、二十分かけて姉の家に着きバイクを駐車場にとめてからようやく自分が引っ越したことを思い出した。

 顔を上げて姉の家を見たら、もう電気が消えていた。内海唯花は少しがっかりし、結局は姉家族の邪魔にならないように再びバイクに乗って姉の家を離れた。

 彼女がトキワ・フラワーガーデンに到着した頃にはすでに夜更けだった。

 玄関のドアを開けると部屋の中は真っ暗で生活感は全く感じられなかった。

 スーツケースの中からパジャマを取り出し、シャワーを浴びて疲れて眠気に襲われた内海唯花はそのままベッドに倒れこみ寝てしまった。

 それと同時刻のスカイロイヤルホテル東京。

 結城理仁はボディーガードを連れ立って結城家が持つ会社の傘下である高級ホテルから出てきた。彼は得意先との大口の契約を取り、顧客にはホテルのプレジデンシャルスイートを用意した。彼は今日結婚したばかりだということを思い出し、家に帰ることにしたのだった。

 「若旦那様、琴ヶ丘の邸宅へ戻られますか?それとも瑞雲山の別荘でしょうか」

 琴ヶ丘の邸宅は結城家の実家で、瑞雲山別荘は結城理仁名義の別荘だ。彼は普段その瑞雲山の別荘のほうに住んでいて、たまに結城家の邸宅へ戻り親達と食事をし、親孝行をしていた。

 「トキワ・フラワーガーデンまで頼む」
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